全日本選手権スーパーフォーミュラが、13日、三重県・鈴鹿サーキットで開幕。新シリーズ名称での最初のレースのポールポジションを手中にしたのは伊沢拓也だった。
スーパーフォーミュラ(旧フォーミュラ・ニッポン)にとって最初のレースイベントとなった今季開幕戦の予選日。好天に恵まれた鈴鹿で、全19台がQ1~Q3の3段階で争われるノックアウト方式の予選に臨んだ。
3月初旬に同じく鈴鹿で行なわれた合同テストでは、新スペックタイヤの効果もあって驚速タイム連発となったが、1カ月以上を経たこの日は気温状況が異なってきたため、多くの陣営がその違いにマシンを適応させることに苦心。タイム的にはトップ比較でテスト時より2秒弱遅い水準での戦いとなったが、そのなかでポールを獲得したのが#40 伊沢(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/エンジンはホンダ)だった。昨年に続く2年連続開幕ポールである。
「テストの時のイメージが残り過ぎていたせいか、朝のフリー走行では攻めると滑るような感じでフィーリングは良くなかったです」という伊沢だが、「セッティングを大きくは変えずに」臨んだ午後の予選、「最後のQ3に向けてマシンを多少アジャストしたら、思ったより調子が良く」見事にポールゲットとなった。
前週のSUPER GT開幕戦優勝の勢いを持ち込んだかのような流れだが、GTの同僚である#32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING/ホンダ)が2番グリッドに並んだ結果に「(GTの同僚に)負けたくないという気持ちが、僕の方がちょっとだけ強かったんでしょう」と、余裕を感じさせるコメント。昨年後半、初優勝を果たしてから一気に3勝(JAF GP含む)した自信が滲み出ているようであり、決勝に向けても「レースセットに大きな不安はないですし、スタートさえ決められれば」と、SF初代ウイナーの座にしっかり照準を定めた様子だ。
予選3位は#19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)。4位には同僚の#20 松田次生が並んだ。そして3列目はTEAM無限(ホンダ)の2台。#16 山本尚貴が5位、インディ戦士の#15 佐藤琢磨が6位につけている。昨年のチャンピオン、#1 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)は7位とやや苦戦傾向。そして注目の大物新人、#7 平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)はQ3進出を果たし、8番グリッドを獲得した。
シリーズ最長300km(51周)の戦いを制して、スーパーフォーミュラ初代ウイナーの称号を得るのは誰か。決勝レースは明日(14日)、午後2時30分にスタートする。