2009年7月、日本円で約20万円の価格を引き提げてインドで発売されたタタモーターズの超低価格車、『ナノ』。同車の米国市場への投入が、計画されていることが分かった。
これは10月15日、『オートモーティブニュース』が報じたもの。同メディアのインタビューに応じたタタモーターズのラタン・タタ会長は、「3年以内に米国市場でナノを発売したい」と話したというのだ。
ナノは、インドなどの新興国に向けて開発された超低価格車。インド以外では、スリランカで発売されている。しかし、米国は成熟した自動車市場。目の肥えた米国のユーザーを、ナノは満足させることができるのか。
ラタン・タタ会長は同メディアに対し、「米国向けのナノは設計を見直し、エンジンの排気量を拡大する。パワーステアリングやトラクションコントロールなどの装備も充実させる」と述べたという。
その分、米国市場でのナノの価格は、インドで販売する車両に比べ大幅に上昇する見込み。ラタン・タタ会長は同メディアに対して、「価格は1万ドル(約78万円)以下で発売したい」とコメント。米国では日産『ヴァーサセダン』が1万1990ドル(約94万円)から購入できることを考えると、ナノがどれだけ割安感を出せるか注目される。