全長は僅か2740mmだから、軽自動車よりさらに65.5cmも短く、相変わらずの小ささ。現在のモデルは今年5月に発売された最新型スマートだが、まさしく「2人乗りの最小単位のジドウシャ」であることに変わりはない。
999ccの3気筒エンジンでターボとノンターボがあるが、試乗したのはノンターボの「フォーツークーペ mhdプラス」。組み合わせられるのは、オートマ/マニュアル切り替え式の5速MTだが、シングルクラッチながらA(オート)モードのシフトチェンジはかなり「上手」になった印象。
街中を走るようなシーンでも、過不足ない動力性能を発揮してくれる。シート後方から聞こえるエンジン音も、シューン!と耳障りではない音質で、音量も終始低い。
mhdになってからの機能、アイドリングストップも、かなり積極的にエンジンを止める。ボディの小ささから想像されるよりステアリングフィールは重みがあり、なめらかさも十分。
乗り心地も現在のモデルは、かなり落ち着きが増した。インパネは初代スマートより遥かに乗用車らしくなったが、スライドレバー式の空調(ファン)スイッチなど、シンプルが故の使いやすさが特徴だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年にフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。