BMWの新ブランド「i」シリーズでは量販車で世界初となる炭素繊維強化樹脂(CFRP)を車体の主材料に使用する。日本法人でプロジェクトBMW iディレクターを務める丸山英樹氏は「CFRPはコストが問題といわれるが、我々は量産効果でコストダウンを図る」と強調する。
BMWが日本で2014年初頭の発売を計画している電気自動車『BMW i3』は500万円前後の価格帯になるという。
丸山氏は「これまでCFRPがF1マシンなどに使用されてきたがコストの問題があったと思う。我々は最量産化するためその効果を期待している」と語る。
さらに「CFRPでできている車体とアルミベースのシャシーとは4か所ぐらいはボルトで締めるが、あとは接着。普通のエンジン車に比べて部品点数も3分の1の1万点くらいで、生産工程も非常に簡単」と生産段階でもコストダウンが図れるという。
また「事故などで修理が必要な場合も、その個所だけを切り取って、新しいものを入れて接着するという修理の仕方。鉄よりも10倍固い上、錆びない。鉄が錆びると下取り車に出す場合、価値が落ちるが、カーボンを使っているおかげで、そういった心配は少ない」とした。