facebookにチラッと写真を投稿してみたところ、大人の女性からの「いいね!」が真っ先にあった。品がある、かっこいいetc……。もちろんそれで正しい。オトコはとかくスペックで判断したがるが、こういうクルマでそれは野暮だからだ。
事実、クーペ同様にマイナーチェンジを受けた最新フェアレディZロードスターは、相変わらずのクーペ以上の“大人のクルマぶり”に磨きをかけた。とくに乗り味は、19インチタイヤ装着の試乗車ながらクーペ同様に洗練されたものとなり、さらにトップを開けると、路面からボディに伝わるショックの“逃げ”により、クーペよりも乗り味の穏やかさが増す。
信号待ちの範囲でも開閉可能なソフトトップは、スイッチひとつの電動なので楽に操作できる(ドアハンドルのスイッチで車外からも操作可能)。独立したトランクもスーツケースを収められる程度の深さと容量だ。
2000rpmも回していれば街中を流すには十分な3.7リッターV6エンジン(336ps/37.2kg-m)は、7速ATとの組み合わせで、その気になれば腹の底から湧き出るような動力性能を発揮してくれる。オープンの姿は“後ろ足”に力を漲らせている感がクーペ以上だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。