2012年シーズン最後のヨーロッパ戦として、クラシックグランプリのイタリアGPが行われた。優勝はハミルトン。ザウバーのペレスが2位、アロンソが3位に入る熱戦だった。それぞれのコメントを聞いてみよう。
優勝
ルイス・ハミルトン(マクラーレン)
「モンツァで優勝できたことは、僕のF1キャリアの中でも重要な経験となった。僕はこの国が大好きなんだ。初めてイタリアでレースをするようになったのは13歳の頃だけど、文化や食べ物、イタリアの人々が好きでたまらない。F1でドライブするようになってからは、モンツァの優勝は僕の見果てぬ目標であり続けた。この歴史ある偉大なサーキットでは、名ドライバーと呼ばれる先人たちは皆優勝を経験している。ようやくウィナーのリストに自分の名前を書き加えることができて、非常に誇らしく思う一方でとても厳粛な思いも抱いている」
「このウィークエンド、マクラーレンは絶好調だったし、ノートラブルでリラックスできたことがとても良かったと思う。レースの大部分は僕のペースで進めることができて、後方とのギャップを余裕をもって維持することができた。最後はペースを緩めていたが、セルジオ・ペレスがフェルナンド・アロンソをパスしたと知らされて以降は、リードを守るために少しプッシュしたよ」
「ジェンソンはついてなかったね。ワンツーのままフィニッシュできていれば素晴らしい結果だったのに惜しいよ。チャンピオンシップの行方はますます予想困難になったが、強力なマシンを与えられてタイトルを争う立場にいられることをとてもうれしく思っている。カレンダーにはまだレースが7回も残っているからね。今日はこの勝利を喜ぶことにするけど、実は小さな一歩でしかないこともわかっている。明日からはシンガポールに備えてまた新たな努力をスタートするよ」
2位
セルジオ・ペレス(ザウバー)
「とても楽しいレースだった。十分なペースが出て、積極的にアタックできたからね。一生懸命頑張ってくれたチームに報いることができてうれしくも思っている。この素晴らしいチームは僕の誇りだよ!」
「ハードタイヤでスタートした最初のスティントは楽ではなかったけど、ストラテジーとしては正しかった。タイヤが突然ドロップしないか心配で、その場合は即座にストラテジーを変更する構えでチームとは常に無線でやりとりを続けていた。もうひとつの不安はハードタイヤのウォームアップにかかる時間だった。結果的にタイヤストラテジーは成功し、好きなだけスティントを引き伸ばすことができた」
「2回目のスティントは一転して最大限の力でアタックしたが、僕がオーバーテイクしたドライバーが皆フェアに戦ってくれたことが嬉しい。つねにぎりぎりではあるんだけど、必要最低限のスペースは必ず残してくれた。F1はこうあるべきだと思ったよ」
3位
フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)
「タイトルを考えると、ハッピーエンドの映画みたいなパーフェクトな日曜日だった。自分がポディウムに入れて、直近のライバル3人すべてがノーポイントでタイトルレースのリードを広げられたからね」
「僕自身はフェラーリが予選でも強いと確信しているから、昨日みたいなトラブルがあって及ばないケースは別として、この先すべての土曜日で有利なグリッドを掴めると思っているし、シーズン終盤ではこれが非常に重要なポイントになるとも思っている。レースをもう何戦か優勝して、ポイントのリードを守ることが重要だ」
「ここモンツァではベッテルが警戒すべき相手だったが、次のシンガポールではタイトル2位に浮上したハミルトンから目が離せないだろう。ベッテルとは、バトルになったと思った瞬間にコース外にはじき出されてしまい、以後マシンの調子が悪いままだった。グラベルに突っ込むのは気持ちの良い経験じゃないけど、数周後には抜き返すことができたのは良かった」
「彼のペナルティについてはコメントしたくないが、彼の動きはリミットぎりぎりだったとは思っている。今日のレースを決めたのはスタートからの数ラップだったと思う。キミとディレスタと、ミハエルをパスして気がついたら6番手で、レースを非常に有利なポジションまで進めることができた。モンツァでフェラーリのためにレースして、結果ポディウムに立つというのは特別な経験だ」
「赤いF1マシンでドライブすることも特別なら、声援を送ってくれるファンも特別な存在だ。何日か食事を抜いたらフェラーリをドライブさせてやると言われたら、彼らは本当にそうしかねないし、それこそがフェラーリが特別な存在である証なんだ」