【トヨタ プリウスPHV】自宅充電で日常的にEVとなる…島崎七生人

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トヨタ プリウスPHV
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7日間、合計422km、『プリウスPHV』とともに過ごした。

うち完全なEV走行は3日/15kmほど。自宅外壁には専用回路ではないAC100Vしかなく、延長ケーブル(使用は禁止されている)も必要になるので今回は諦め、最寄りのディーラーを探し充電を依頼。その充電1回分でプリウスPHVの“EV状態”を集中的に試すことにした。

「通常のHV走行時に充電される分の余裕をバッテリーに残すため、1回の充電は8割程度で止める仕組み」(ネッツトヨタ多摩境店・曲師匡洋副店長)とのことで、約1時間で充電を停止。この時点で“EV走行可能距離17.3km”の表示を確認した。

以降、日常のスーパーマーケットへの買い物等、近所の使用に終始し、3日目の走行中、残り0.1km(!)の表示を確認した次の瞬間エンジンが始動、そこでEV走行は終了した。結局EVとして15km走行したことになり、当初の表示とは2kmの誤差。が、エアコンは終始使用していたから(エアコン使用は−2kmが目安)ほぼ計算どおりということになる。

プリウスPHVのEVとしてのポテンシャルは想像以上だった、というのが今回の感想だ。HVではなくモーターだけの走行はどうなのか? と思われるかもしれないが、実際の動力性能、走りは実用上十分。比較するなら、日産『リーフ』のエコモードとほぼ同等レベルと考えていただいていいと思う。街中や、流れに乗った幹線道路での加速にもまったく不満を覚えない。カタログでも100km/hまでのEV走行が想定されているとおり、インパネのスイッチでEVモードを選んでおけば、高速走行でも充分にEVに徹してくれる。

リーフをご存知の方なら、前述した“残り0.1km”表示は信じられないだろう。リーフもバッテリー残量表示は“余力”を持たせているが、走行中、実際に航続可能距離の表示が1けたkm台になるまで“攻める”のは、なかなか勇気がいる。

しかしプリウスPHVは、たとえ電気残量が減っても、その時点でクルマがEVからHVに切り替わってくれ、何なくドライブが続けられる。この安心感は、現状ではやはりプリウスPHVの大きなアドバンテージだ。

もちろんEV走行中はガソリンは1滴も使わなかった。ということは、自宅に充電できる環境があり、平日はご近所の用途メインなら、日常的に“電気自動車のプリウス”に乗れる、という訳だ。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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