気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2012年1月6日付
●ユーロ急落一時98円台、ロンドン(読売・2面)
●新車販売15.1%減、11年国内震災など減産響く、米市場でも苦戦(読売・8面)
●挑戦と再生、企業トップ今年の経済占う(朝日・7面)
●成長インドで新車続々披露、モーターショー(毎日・7面)
●パイオニア、三菱にカーナビ供給、後付けAV一体型、来月発売(産経・2面)
●アフリカでアルカリ電池、パナソニック、来年度から(産経・9面)
●昨年の米新車販売、2年連続増も日本車は苦戦(産経・10面)
●パワフルな走り 新ジュリエッタ(産経・10面)
●超円高試練の年明け、トヨタ「内需拡大へ決意」東芝「国外事業と選別」(東京・1面)
●トヨタ、車種またいで部品共用(東京・7面)
●車販売、今年500万台超も、国内、昨年は15%減421万台、減税・補助金追い風、小型で稼げる体質急ぐ(日経・3面)
●「ボルト」を無償修理、GM、販売済み全量対象、安全対策実施(日経・6面)
●パナソニック、資本関係も解消、JVCケンウッド株売却(日経・9面)
●日立が独車部品買収、カー用品店、欧州に販路(日経・9面)
●富士重、米で販売最高、昨年4年連続プラス(日経・13面)
●米フォードのインド新工場、鹿島が建設受注(日経・13面)
●年末年始の渋滞減「1000円高速」など終了、東北無料区間は増加(日経・38面)
ひとくちコメント
経団連など経済3団体や日本自動車工業会などが主催した新春恒例の賀詞交換会が開かれ、企業トップも事実上の“仕事始め”となった。きょうの各紙にも「2012年の景気はどうなるのか、キーワードは何か」などをそれぞれの企業のリーダーの抱負を取り上げている。
読売は日商の岡村正会頭の発言から「景気回復4月以降」。産経は、経団連の米倉弘昌会長の「昇竜のように飛躍」を見出しにしている。毎日は「強気と不安」。朝日は「挑戦と再生」。企業トップに聞いた今年のキーワードの中で、日産自動車の志賀俊之COO(=最高執行責任者)は「先送りしない決断と実行」。トヨタ自動車の豊田章男社長はお馴染みの「笑顔」。また、豊田社長は景気見通しについて「曇りのち晴れ。内需拡大で円高リスクを吹き飛ばし政策の追い風で“昇り竜”に」(東京)と答えている。
こうした中で、日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した2011年の国内新車販売台数は、前年比15.1%減の421万220台と1977年(419万4249台)以来、34年ぶりの低水準となった。東日本大震災やタイの洪水などによる減産で供給不足となったことが影響したとみている。
では、2012年の需要予測はどうなるのか。日経によると「4年ぶりに国内事業の損益分岐点の500万台を目指す」としている。エコカー補助金の復活など、政策の後押しによる“特需”が期待されるからだそうだ。
豊田社長は「笑顔あふれる世界になれば、必ずや景気が良くなっていく」と述べていたが、補助金を頼らないでも笑顔になれる日はいつやって来るのか?