フェラーリとして13番目のスパイダーとなる『458スパイダー』が日本で発売された。最も特徴的、かつ革新的な部分はリトラクタブル・ハードトップであることに異論はあるまい。
リトラクタブル・ハードトップには、快適性向上のための要件がいくつかあるというのは、フェラーリS.p.Aプロダクト・マーケティング・マネージャーのミケーレ・コメッリ氏。具体的には、「重量の増加を抑える。最大限のスペースを確保する。そして、スタイルを損なわずに機能を統合する」。
458スパイダーの最終的な開発コンセプトは、「スタイリングとエアロダイナミクスを同時に解決できる革新的、画期的なデザインソリューションを目標としたのです」。
技術陣は、まず初めに「『スーパーアメリカ』と同じく、Bピラーの構造をロールバー機能を備えたものとしました。次に、スライディング・リアスクリーンによって、それをウインドストッパーにもすること。最後はルーフを2分割にするということ」で問題作の解決を図ったのだ。
「アルミ製ハードトップは、ソフトトップと比べ25kg重量を減らすことが出来ました。ルーフを開閉する時間は片道14秒で、ベストインクラスのパフォーマンスを達成。ルーフの収納スペースは、これまで200〜300リットルほど必要だったものが100リットルに抑えられたのです」とこの成果に自信を見せた。