ダイハツから新たに発売された新型軽乗用車『ミライース』。このエクステリアのコンセプトは“スマート・エコスタイル”である。
技術本部課長の佐々木克典氏は、「エクステリアでこだわったのは、シンプルなところと、テクノロジー面での軽量化と空力」だと話す。
通常、空力性能を向上させるために、ウエッジシェイプなどを導入し、あたかも空気を裂いて進むような尖ったボディのイメージがある。しかし、「このクルマは小さく、生活する人の側に寄り添うクルマ。グライダーや紙飛行機のように、風に乗って、風を受け流すようなそんな優しい意匠にしたいと思いました」。
その結果、シンプルで最初のインパクトは決して強くはないデザインになったと佐々木氏はいう。しかし、「最初見たときにはそれほどインパクトはないが、気が付いたら気に入っている、というようなデザインを目指しました。良い日本酒のように、水のように飲めるが、気が付いたら酔っていた、という感じでしょうか」と笑う。
また、このミライースをデザインするにあたって、開発初期に特命チームを組んだという。そこでは、できるだけ多くの人にエコカーに乗ってもらうことが大事だという前提で、「普通だねと言ってもらえたら成功なクルマにしよう。すごく尖がって先進感があるなどというクルマではなく、まずは乗ってもらって、それがだんだんと気に入って、その結果長く乗ってもらえるようなクルマにしたかったのです」と語った。