【新聞ウォッチ】三菱自動車“当たり前の会社”に

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三菱アウトランダースポーツ(北米。日本名RVR)
  • 三菱アウトランダースポーツ(北米。日本名RVR)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2011年8月2日付

●円76円29銭最高値寸前、NYで一時、米財政なお不信感(読売・1面)

●なでしこ国民栄誉賞決定、きょう発表(読売・31面)

●外の配管10シーベルト超、福島第一原発、放射線最高値(朝日・1面)

●国内新車販売23%減、7月、エコカー補助金反動響く(毎日・6面)

●トヨタ中国法人7月販売28%増、生産正常化(毎日・6面)

●米が規制強化案、現行の2倍、「燃費競争」加速、日本追い風期待、エコカー拡充不可欠技術で勝負(産経・10面)

●車内熱中症に注意、「赤外線」正しく知って予防(産経・13面)

●トヨタ系10社、5社が赤字に転落、4〜6月期、震災で減産響く(東京・7面)

●ホンダ、売上高27.4%減、4〜6月期部品調達難影落とす(東京・7面)

●タイ国会開会、インラック氏首相に選出へ(東京・9面)

●三菱自が最終黒字転換、4〜6月、東南アジア販売伸びる(日経・9面)

●ダイハツ、純利益4〜6月期66%減(日経・9面)

●車の国内生産、円高対応で再編、効率高め空洞化回避(日経・11面)

●いすゞ営業益45%減4〜6月期トラック減産が影響(日経・12面)

ひとくちコメント

2011年4〜6月期(第1四半期)の決算発表がピークを迎えているが、東日本大震災による部品調達難で大幅減産を余儀なくされ、ホンダやダイハツ工業など前年同月比で減収減益となるパータンが目立ち、中にはマツダのように経常損益が258億円の赤字に転落したケースもある。

こうした中、三菱自動車の第1四半期連結決算は、営業損益が04年の四半期決算公表開始以降、過去最高の122億円(前年同期は44億円の赤字)を計上し、最終損益も08年以来3期ぶりに42億円(同117億円の赤字)とそれぞれ黒字に転換した。

海外主力生産拠点のタイの工場へ最優先に部品を供給するなど大震災に伴う減産の影響が軽微だったことに加え、「アジアを中心に北米、欧州などの地域で海外販売が伸び、車種構成もSUV(スポーツ多目的車)が増加した」(青砥修一常務)ことが、増収増益に結びついたとみられる。

今後の連結業績予想については、第2四半期は当初予想を上方修正したが、通期見通しについては為替変動などの不透明要因があるため、据え置いている。油断は大敵だが、相次ぐ不祥事から苦節10年、益子修社長が常々口にする「当たり前の会社」にようやく一歩近づいてきたことは確かだ。

《福田俊之》

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