気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2011年4月4日付
●震災時対応「大連立を」政府の原発対応「評価せず」61%本社世論調査(読売・1面)
●温室ガス、25%削減目標見直しを、環境次官、原発事故の影響(読売・1面)
●通信9割以上回復、固定・携帯電話、基地局出力アップ、1万人作業(読売・7面)
●放射能漏出抑止に数ケ月、政権見通し、海へ汚染水続く(朝日・1面)
●岩手・宮古、津波高さ38メートル斜面遡上(毎日・3面)
●インタビュー環境戦略を語る:アウディ・ジャパン・大喜多寛社長「高級車でもHV追求」(毎日・9面)
●孫氏100億円寄付(毎日・29面)
●義援金1000億円超える(産経・22面)
●東電社員2人死亡、地震直後不明、津波警戒中、なぜ地下へ(産経・22面)
●節電促進へ規制緩和、輪番操業カルテル容認、自家発電緑地削り設置(日経・1面)
●地震保険支払い50万件「阪神」超え最大に、損保、人員投入急ぐ(日経・3面)
ひとくちコメント
東日本大震災の被災者に向けての募金の輪が広がっているが、ソフトバンクの孫正義社長が義援・支援金100億円をドーンと寄付するという。そればかりではない。孫社長は2011年度から引退するまでの役員報酬の全額も寄付し、震災遺児らの支援に充てるそうだ。
きょうの各紙が取り上げているが、これまで個人の義援金では、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が10億円の寄付を発表しているが、孫社長の寄付額はこれまで判明している中では最高額とみられる。
米誌フォーブスの11年版世界長者番付によると、孫社長は日本でトップの81億ドル(約6800億円)の資産を保有。ソフトバンクの有価証券報告書によると、09年度の役員報酬は1億0800万円としている。
ソフトバンクは孫社長の個人的な寄付の他に企業としてもグループ全体で10億円を寄付。さらに、ソフトバンクモバイルが店頭などで義援金を募っており、これまでに約1億円を集めたという。
今から30年近く前、ベンチャー企業を立ち上げた当時の孫社長は、取材中によく「1丁(兆)、2丁(兆)」と、まるで豆腐を数えるようにケタ違いの数字を並べてビジョンを語っていた。そのケタ外れの数字を聞いて距離を置いた記者もいたが、現在、グループの連結売上高は2兆円を超えている。
スポーツや芸能人などが寄付する多額の義援金に対しては、「売名行為」などとの批判もあるが、打算であろうが良心であろうが募金は募金。100億円以上を寄付する孫社長については「あっぱれ」というほかに言葉は見つからない。