気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。 2010年10月25日付 ●衆院補選、自民・町村氏が大勝、北海道5区、菅政権に打撃(読売・1面)●トヨタ1ドル80円想定、90円から修正、為替差損1500億円(読売・1面)●経産案「企業が排出目標」温室ガス、環境省案と対立(朝日・1面)●中国デモ格差広がる内陸で続発、反日と社会不満混在(毎日・1面)●レアアース「契約に従い輸出を」経産相、 中国次官級に要求(産経・2面)●F1韓国GP、アロンソV、可夢偉8位(産経・16面)●上海万博入場者7000万人、閉幕控え、“駆け込み”1日103万人も(東京.・2面)●羽田・成田アジア便自由化、12年度にも政府実施(日経・1面)●大卒内定3年連続減、来春6.1%減、製造業はプラス転換、本社調べ(日経・1面)●円、先高観が再燃、G20受け「介入困難」の見方(日経・3面)●インドネシア、自動車大国へ一丸(日経・6面)ひとくちコメント 「ホンダもいわゆる大企業のままでは、生き残れない。偉大なる中小企業を目指す」。ホンダの伊東孝紳社長が24日付の日経朝刊が掲載した「そこが知りたい」というインタービューの中でこう語っている。世界中の有力な自動車メーカーが新たな提携相手を探し求めている中、これまでも独自路線を貫くホンダは「パートナーは本当に必要ないのか」と問い掛けているもので、伊東社長は「提携は否定しない。ただ、最も大事にしたいのは提携先でなく、お客様だ。それには絶対にホンダに対する誇りや忠誠心が必要だ」と答えている。やや質問とかみ合わないような印象を受けたが、つまり、安易な提携では「自分で何でもやって世間をアッと驚かすホンダらしさを失ってしまう」とでも表現したかったのだろうと察する。その「ホンダらしさ」について、伊東社長は「もともとホンダはスリムな経営が個性だった。これからは、もっともっと小回りのきく経営にする。社員が個々に行動力を発揮できる会社」と述べて、目指すは「偉大なる中小企業」という発言に結びつけている。ただ、自動車メーカーではスズキの鈴木修会長が「俺は、中小企業のおやじ」と自負しているが、「偉大なる」という表現はマスコミが枕詞に使うだけで、鈴木会長が使うようなことはない。それを伊東社長自身が「偉大なる」と表現したところに、「世界のホンダ」という超一流企業としてのプライドやスズキとの組織力の違いが読み取れる。