ポルシェ 911 のHVレーサー、アメリカと中国でも実戦投入

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911GT3Rハイブリッド
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ポルシェは21日、『911GT3 Rハイブリッド』が米国と中国のモータースポーツに参戦すると発表した。

同車は、レース専用車の『911GT3 R』をハイブリッド化したモデル。リアに置かれる4.0リットル水平対向6気筒エンジン(480ps)はそのままに、フロントアクスルに2個のモーターを追加した。それぞれが81.5ps、合計163psのエクストラパワーを生み出し、エンジンが後輪、モーターが前輪を駆動する4WDとなる。

市販のハイブリッド車と異なるのは、バッテリー(2次電池)を搭載しない点だ。2次電池の代わりに、電気式の「フライホイールジェネレーター」を助手席部分にレイアウト。これは減速時にモーターが回生ブレーキの役目を果たし、フライホイールジェネレーターを最大4万rpmまで回して、電力を蓄えるシステムだ。

この電力は、ステアリングホイールのスイッチ操作によって、約6~8秒間引き出すことが可能。追い越しなどの加速が必要な時、モーターがエンジンパワーをアシストする。

911GT3 Rハイブリッドは今年5月、「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に出走。ゴールまで残り2時間という時点でリタイアとなったが、それまで8時間に渡ってトップを快走している。

ポルシェは21日、この911GT3 Rハイブリッドが、米国ロードアトランタで10月に行われるALMS(アメリカンルマンシリーズ)最終戦にエントリーすると発表。また11月には、中国の珠海で開催される「ルマンインターナショナルカップ」にも出走すると、アナウンスした。

ポルシェのモータースポーツ部門を統括するハルトムート・クリステン氏は、「我々はレースでのハイブリッド技術の可能性を、さらに追求していく」と語っている。

《森脇稔》

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