4日、ブガッティが『ヴェイロン』の「16.4スーパースポーツ」で、431.072km/hという市販車のギネス世界最速記録を達成した。この記録に挑む意向を、早くも米国のシェルビースーパーカーズ(SSC)社が表明した。
SSC社は1999年、米国ワシントン州に設立。あのキャロル・シェルビー氏とは無関係の新興スポーツカーメーカーで、2007年にスーパーカーの『アルティメットエアロ』を発表した。
同車のミッドシップには、GM製の6.3リットルV型8気筒をベースにツインターボを装着したユニットを搭載。最大出力1183ps、最大トルク151.3kgmという途方もないパワーを絞り出す。スチールスペースフレーム製シャシーにカーボンコンポジット製ボディを組み合わせ、車重はわずか1225kgという軽さだ。
2007年9月、SSC社はアルティメットエアロで、ギネスブックの市販車最高速記録チャレンジを実施。412.28km/hをマークし、見事に当時の世界最速記録を塗り替えたのだ。
SSC社は今回、ヴェイロンのギネス新記録樹立を受けて、声明を発表。「ブガッティの新記録達成を心から祝福します」としたうえで、「我々は今夏、新しいスーパーカーを発表します。最高速記録において、再び世界を驚かせることになるでしょう」と、ヴェイロンのギネス記録更新に挑む意向を表明した。
SSC社によると、新しいスーパーカーは、ジェイソン・カストリオタ氏がデザインを担当。同氏はピニンファリーナとベルトーネで辣腕を振るった人物として知られる。最近では09年4月の上海モーターショーで、ベルトーネ『MANTIDE』を発表している。
果たして、SSC社のスーパーカーは、どのようなデザインで登場するのか。同じく米国のベンチャー、トランスターレーシング社も2011年に発売する新型スーパーカーの『ダガーGT』で、最高速483km/hオーバーを標榜しており、ヴェイロン包囲網は狭まりつつある。