交通事故死者数全国最多の記録を、東京都が更新中だ。5年連続ワースト1だった愛知県から不名誉な地位を受け継いだ。その数を押し上げている要因に原付バイク事故がある。
7月12日現在の東京都内の交通事故死者数(24時間以内)は全体で108人。昨年より19日早く100人を突破し、前年同日比を9人上回るペースで増加している。
これを原付バイクについて見ると、7月12日現在で14人。前年同月比で8人多く、総数では09年1年間の死亡者数(13人)を上回っている。
排気量51cc以上の自動二輪車の、7月12日現在死亡者数は21人。前年同日比では1人増加に留まっている。
「二輪車事故は、原付・自動二輪車を問わずスクータータイプの車両事故が、またがるタイプより目立つ」と、関係者は語る。四輪車の運転者が、原付バイクに乗り、操縦に不慣れなために起こす事故も少なくない。
警視庁交通部は「頭部損傷の死亡者の3割は、ヘルメットをきちっと装着せず、事故の時に脱げてしまって役に立たなかったというケース。きちっとあごひもをしてほしい」と、安全対策イベントなどで呼びかけている。
また、胸部や腹部についても、「強打による致命傷を避けるため、ヘルメットといっしょに胸部プロテクターなどを着用すべき」と、強く薦める。