日産自動車は、クラストップとなる26km/リットルの低燃費の小型車用新開発パワートレインを発表した。今月から発売開始する新型『マーチ』に搭載する。
日産は、次世代環境技術を搭載し、各セグメントでクラストップレベルの低燃費を実現するエンジン進化型エコカーを「PURE DRIVE」シリーズと銘打って展開していく。新型マーチはPURE DRIVEシリーズの第1弾となる。
新型マーチに搭載する軽量・コンパクトを追求した3気筒1.2リットル「HR12DE」エンジンは、4気筒エンジンと比べて可動部品が少なく、シリンダーブロックに真円ボア加工技術などを採用したことで、従来の同排気量4気筒エンジンに対して約20%のフリクション(摩擦抵抗)低減を実現した。さらにエンジン回転軸の重量バランスの工夫により、4気筒エンジン並みの高い音振性能を実現する。
マーチに搭載するトランスミッションは、発進加速性能と静粛性、低燃費を両立した新型エクストロニックCVTを採用する。この新型エクストロニックCVTは、副変速機を採用し、軽量・コンパクトで、フリクションを約30%低減している。
さらにマーチにはアイドリングストップシステムを一部グレードを除いて標準装備する。アイドリングストップシステムは、副変速機を利用した内部ロック機能で、坂道でもクルマが下がることなく、エンジンを再スタートさせることが可能。また、エンジン停止時のクランクシャフトの位置を正確に計測することで、エンジン再始動時間を短縮、日常の運転で意識することなくアイドリングストップが作動するとしている。
新型マーチは、これらを組み合わせて26km/リットルの低燃費を実現する。ハイブリッドシステムなどの電動補助システムを持たない純粋なエンジンの登録車ではトップの燃費となる。