6月1日より販売を開始したプジョー初のクロスオーバー『3008』。プレス向けに開催されたイベントの中でプジョー・シトロエン・ジャポンのティエリー・ポワラ社長は、2011年に欧州に投入されるディーゼルハイブリッド仕様を日本に導入する計画であることを明らかにした。
3008はセダン、ハッチバック、ステーションワゴン、SUVとあらゆるタイプのクルマを融合させたクロスオーバービークルで、2008年のパリモーターショーで発表された『プロローグ・ハイブリッド4』をベースに市販化したモデル。2009年のフランクフルトモーターショーでは、プロローグのコンセプトをそのまま受け継いだディーゼルハイブリッド「ハイブリッド4」仕様の3008を出展、2011年初頭に発売することを発表している。
ハイブリッド4は、フロントにディーゼルターボエンジン、リアにモーターを搭載し、それぞれが前後輪を駆動するという4WDハイブリッドだ。ポワラ社長はこのハイブリッド4を「できるだけ早く日本に導入したい」と述べた。
プジョー・シトロエン・ジャポンは大きく落ち込んだ2009年実績を挽回すべく、2010年は7000台を販売目標とし、3008や『RCZ』といった新型車の投入のほか、主力モデル『207』シリーズのラインナップ・価格見直しを図り市場にアピールする。
5月の販売は前年比+26%と好調な出だしとなっており、6月についても発売したばかりのRCZが初期導入分の100台を既に完売するなど、既に前年同月を上回る見通しだという。だがポワラ社長は「ここからが正念場だ」として、207同様スタンダードモデルである『308』シリーズについても価格・ラインナップの最適化を図り販売力強化をねらう。
3008ハイブリッド4の日本導入は早くても2011年中頃になると予想される。高額となることは避けられないが、他に先駆けた先進環境技術であるディーゼルハイブリッドは、日本市場においても大きな武器となるだろう。ハイブリッド4が同社のさらなる躍進のカギとなることができるか、要注目だ。