気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。 2010年5月27日付●普天間移設先、日米文書「辺野古」明記、対処方針には盛らず(読売・1面)●「プレジデント」「シーマ」生産終了、日産(読売・2面)●「ナノ」全車無料点検、発火事故相次ぎ(読売・9面)●車リコール抜本見直しも、国交省に未公表資料要求へ、消費者委(朝日・6面)●日航、全日空、羽田米国線枠で攻防(毎日・8面)●日産「クルマの時刻表」サイト、何時に出たら早く着く?(産経・10面)●GM破綻1年、脱・国有化まだ遠く(東京・3面)●「世界戦略車」新興国から逆輸入(東京・8面)●東和不動産の社長に水尾氏(東京・9面)●車の電子キー怖い電池切れ(東京・21面)●ホンダ、中国工場停止、完成車全4拠点、スト、部品生産止まり(日経・9面)●二輪車生産、インドネシアで増強、ヤマハ発、90億円投資(日経・11面)●インドネシア工場、ダイハツ、能力3割増、小型ミニバン需要拡大(日経・11面)●三洋電機、太陽電池、海外展開を加速(日経・11面)●新製品解剖:スポーツタイプのハイブリッド車「CR-Z」(日経・31面)ひとくちコメント 日産自動車の最高級セダンで主に社用車や公用車向けに使われていた『プレジデント』と『シーマ』の生産がこの8月末で打ち切られるという。販売台数の低迷に加え、新しい衝突時の安全基準に適合しなくなるなどの技術面での事情もあって、今後は高級車ブランドを『フーガ』に集約する方針だ。プレジデントは1965年に発売され、トヨタ自動車の『センチュリー』とならんで、政治家や大手企業の経営者の送迎車としても親しまれていた。一方のシーマは、1988年に発売され、中小企業のオーナーなどに人気が高く「シーマ現象」と呼ばれる流行語を生み出すなど、バブル期を象徴するヒット車種だった。しかし、最近では乗り降りや居住性などに優れたミニバンやハイブリッド車などの低燃費の環境対応車人気に押されて販売台数が伸び悩み、2009年の販売はプレジデントが約0台、シーマが約300台に落ち込んだ。きょうの各紙も「さよなら『プレジデント』」(毎日)などと、日産の看板2車種の“勇退”を伝えているが、世代交代は政財界ばかりでなく、往年の人気車種にも及んでいるようだ。