【新聞ウォッチ】入社式トップの訓示「食うか食われるか」「生き残りへ再出発」

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豊田章男社長(画像はグローバル品質特別委員会初会合後の記者会見)
  • 豊田章男社長(画像はグローバル品質特別委員会初会合後の記者会見)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年4月2日付

●ETCマイレージ廃止、政府方針、6月、上限料金導入で(読売・2面)

●新車販売4年ぶり増09年度国内エコカー減税効果(読売・2面)

●小型車「パートナー必要」メルセデス副社長、日産などと提携巡り(読売・8面)

●「若い力、奮起を」66万人、新社会人に(毎日・8面)

●三菱自動車「アイ・ ミーブ(i-MiEV)」、個人向け販売開始(産経・11面)

●トヨタ、中国新工場の建設再開、来年末にも稼働、年産能力100万台迫る(東京・3面)

●都心回帰、来年開催モーターショー、人気回復へ調整(東京・8面)

●生産系の採用ゼロ、ヤマハ発が来春、事務系も(東京・8面)

●素材、車向け投資再開、新興国需要にらむ(日経・1面)

●日銀短観4期改善、円安・外需景況感支える、輸出企業に追い風(日経・3面)

●印の自動車出荷 スズキ最高更新、昨年度28%増(日経・9面)

ひとくちコメント

新年度がスタート、多くの企業が入社式を行った。毎年興味津々なのは入社式での「経営トップの訓示」。1日付の夕刊に続き、きょうの各紙にも主要企業のトップがそれぞれの思いを語ったあいさつのポイントを取り上げている。

それによると、世相を反映させるキーワードとしては「これまでの危機モードから脱し、成長へ向けて新たなスタートを切ると強調する姿が目立った」(日経)という。中でも、ほぼ全紙が報じたのが大規模リコール問題に揺れたトヨタ自動車の豊田章男社長の訓示。

例え話が得意の豊田社長はマラソンに例えて「先頭集団にいたが、大転倒した。とはいえ、棄権は許されない。世界中のお客様のためにも、立ち上がって再び走り始めるしかない」と述べ、「君たちは信頼回復のために再出発した年に入社された1期生。トヨタの将来に不安を覚えるのでなく『おれが、私が、立て直す』くらいの強い気持ちをもってほしい」と強調。

フォルクスワーゲンと提携したスズキの鈴木修会長兼社長は「自動車業界は、食うか食われるかの戦いだ」との実情を示し「生き残るために、先生としてVWと提携した。若い力を得て、提携も有利に進めたい」と語った。さらに、「新聞を読んで社会人としての一般教養を高めてほしい」と、具体的なアドバイスもおり込んだという。

「一流になるには努力7割、運2割、才能1割」(長谷川閑史・武田薬品工業社長)、「社会が悪い、政治が悪いと何かのせいにしない」(孫正義・ソフトバンク社長)など、新入社員に限らず、先輩社員にも聞かせたいような耳の痛い訓示も多かったようだ。

《福田俊之》

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