【ホンダ CR-Z 発表】1.5リットルになった理由はスペース

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ホンダの新型ハイブリッドスポーツ『CR-Z』(2月25日発表)。パワートレインは1.5リットルエンジンに小型のモーター兼発電機1個を使うハイブリッドシステム「ホンダIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を組み合わせたものだ。

最高出力はエンジンが114ps(6MT)、113ps(CVT)、モーターが14psと、数値的には平凡だが、エンジンの低中回転領域において、モーターが最大8kgmのトルクアシストを行うため、スロットルを踏み込んだ時のパンチ力は2リットル級に相当するというのがホンダの主張だ。

ホンダはCR-Zの企画段階で、様々なパワーパッケージが検討されたという。極端な例としては『シビックタイプR』に搭載されている高出力2.0リットルDOHCエンジンとIMAという案も存在したという。

「1.5リットルに落ち着いた最大の理由はエンジンルームのスペースです。実はこのエンジンでも、寸法的にはギリギリなんです。ボンネットフードを開けてエンジンを見ると、吸気系のカバーが歪んでいるように見えます。これは歪んでいるのではなく、対人事故の際の歩行者保護のため、ボンネットフードの面からエンジンまでの距離を限界まで広く取るためなんです。安全性も考慮すると、これ以上大きなエンジンを入れるべきではないと考えました」(本田技術研究所関係者)

1.5リットルエンジン自体はスポーティカー向けとしてはパワフルとは言い難いが、さらに大きなエンジンに比べると軽量で、ハンドリング面ではむしろ有利。強烈な速さよりは、爽快感や小気味よさを狙った仕様策定と言える。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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