名車である初代『ゴルフ』は全長3725mm×全幅1610mm×全高1410mm。新型『ポロ』はそれより一回り大きい 3995mm×1685mm×1475mmで、つまりクルマってのは、まあこのくらいの大きさで十分と思う次第。狭いながらも4人乗れるし、毎日乗るにはこれくらいの方がいい。よく言われるとおり、今やポロこそがゴルフのコンセプトそのものだ。試乗したのは過給器なしの「1.4コンフォートライン」。7速DSGは通常のDレンジだとどんどんシフトアップして燃費を稼ごうとする感じ。それでも非力感はなく、Sモードに切り替えれば今度は気持ちよく高回転まで引っ張ってくれる。小排気量車のCVTにありがちな、かったるさや加速時のやかましさとは無縁だ。また坂道発進でもずり下がらなくなった。そして何よりサスペンションのしっとり感といったら、ほんの1kmも走れば誰でも実感できるはずだ。内装の質感も含めて完全にクラスレスであり、クルマ好きが乗れば誰もが「素晴らしい」と思うだろう。欧州ではカー・オブ・ザ・イヤーを最後までトヨタ『iQ』と争い、僅差で見事受賞した。日本車らしい斬新な小さなクルマ、ドイツ車らしい超オーソドックスな小さなクルマ。両車甲乙つけがたいが、どちらも日本ではあまり注目を浴びないのが残念だ。個人的にはポロを今年乗ったクルマの中でのイヤーカーにしたい。欧州車はデビュー当初だと問題ありのモデルが多いけど、ポロはいきなりいい。欧州車の常として、これからどんどん良くなっていくはずだし、近く1.2リッターターボの「1.2TSI」も導入されるはず。今後いったいどこまでよくなるか、末恐ろしいクルマだ。
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