BMWは4日、『M3クーペ』の高性能バージョン、「M3 GTS」を発表した。動画共有サイトでは、そのPR映像が公開されている。
M3 GTSは、モータースポーツから得たノウハウを応用して開発されたM3の高性能モデル。そのハイライトは軽量化にある。リアウインドウは、「マクロロン」と呼ばれるポリマーをグラスファイバーで強化した樹脂に変更。さらに、エアコン、オーディオ、ナビゲーション、リアシートを省略した。
この結果、M3 GTSは1490kgの車重を実現。ベース車両と比較して、140kgの軽量化を達成した。この軽量ボディに積むのが、排気量を400cc引き上げた4.4リットルV8。アルミ&シリコン合金製クランクケース、8スロットルなどの専用チューンを受け、最大出力はプラス30psの450psを発生する。トランスミッションはパドルシフト付き7速2ペダルMTの「Mデュアルクラッチ」。軽量なチタン製エグゾーストシステムも採用された。
外観はフロントにリップスポイラー、リアに大型ウイングを追加。どちらもサーキットの特性に合わせて、角度調整ができる。室内はロールケージ、6点式シートベルト、消火器、キルスイッチと、モータースポーツに必要なアイテムを装備。バケットシートも標準だ。
足回りも強化されており、専用サスペンションシステムは、減衰力や車高の調整が可能。ブレーキは前6ピストン、後ろ4ピストンで、タイヤはフロント225/35ZR19、リア285/30ZR19を履く。アルミホイールも軽量タイプとなる。
M3 GTSは、2010年5月にドイツで販売開始。その後、夏頃には他の国へも投入される。ドイツでの価格は、11万5000ユーロ(約1550万円)。その高いポテンシャルを予感させる映像は、動画共有サイトで見ることができる。