北米市場で不況の影響を最も大きく受けたモデルの一つフルサイズ・ピックアップ『タンドラ』だが、SEMAショーのトヨタブースには今回も2台のタンドラが並んだ。強烈なアメリカンテイストにカスタマイズされた2台のタンドラは購買者の心をつかめるか?
マットブラックに塗られたレギュラーキャブをベースに、キャンディーレッドのフレーム(炎柄)ペイントを施した外装。インテリアには紅白のレザーを用い、タックの入り方等にも伝統的なアメリカンカスタムのテイストを色濃く打ち出したホットロッド仕様の『タンドラ』はレトロなテイスト。
グリル中央には50年代の「トヨタ」ロゴをあしらったフロントエムブレムを配し、ホイールキャップはボンネビル・ムーン。そして極めつけは、フェンダーギターが手掛けたダッシュボードの真鍮製のコントロールノブと磨き込んだメイプルウッドを敷き詰めたベッドライナー。まさにこれぞ5 - 60年代のホットロッドという感じの仕上がりだ。
もう一台、「ミッドナイトライダー・タンドラ・テールゲーター」と命名された『タンドラ』をプロデュースしたのは、トヨタが後援するカントリーバンド「ブルックス&ダン」。ベースはブラックメタリックに塗られたタンドラ・クルーマックス・リミテッドだ。随所に彫金されたシルバーパーツを配し、ウェスタンブーツを思わせるエンボスが施された内外装は「カントリー」風だ。
面白いのは荷台のテールゲート部分。テールゲートをスライドアウトさせるとバーベキューグリルとビアサーバーが出現し、ここにはパナソニックの42インチフラットスクリーンTVとキッカーサウンドシステムを組み合わせたAVシステム。荒野を走った幌馬車時代とは比べるべくもない快適な「テールゲートパーティー」仕様に変身だ