先日、発表されたばかりの『C250ブルーエフィシエンシー』と、この『Sクラス・ハイブリッド』の10・15モードの燃費はまったく同じ11.2km/リットル。渋滞などを考えれば、実燃費は確実にSクラス・ハイブリッドの方が良さそうだ。そう思うと、このクルマの省燃費ぶりがリアルに感じられる。日本製ハイブリッドカーの動力性能の高さを考えると、加速性能も気になるところだ。「S350」のエンジン性能に強力なモーターを追加していることを考えると、さぞかし豪快な加速を見せると思っているヒトも多いことだろう。ところがメルセデス・ベンツ日本から発表された加速性能のデータを見ると、想像するより速くないのである。0-100km/h加速は7.2秒。これは5.6秒と言われる「S550ロング」に遠く及ばないどころか、S350と比べても0.1秒の短縮に過ぎない。エンジンとモーターを合計すれば500Nmを超える最大トルクを発揮することを考えれば、もっと速くてもいいはずだ。どうやらSクラス・ハイブリッドのブースト機能が発揮されるのは加速の初期段階に限られるようだ。ドライバーが最もストレスを感じる、エンジンの負荷が大きい状態の時だけサポートする機能なのである。レクサスは『LS600h』で、フルタイム4WDと組み合わせることにより驚異の加速性能を与えることを実現した。けれどもメルセデスベンツはあくまで必要十分な性能を確保した上で、燃費性能とクリーンな排ガスにこだわり、その他はSクラスの基本性能を受け継ぐことで無意味なコストアップを抑えて、本当にエコな高級車を目指したのだ。バカみたいに速いSクラスを望むなら「S600」や「AMG」を選べばいいだけのこと。Sクラス・ハイブリッドは実に真面目なエコカーなのである。
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