住友化学と出光興産は、両社で共同開発した新規微生物殺虫剤『ゴッツA』を2月20日から本格販売すると発表した。
ゴッツAは、コナジラミ類に高い防除効果を示す微生物殺虫剤で、2008年6月11日に農薬登録を取得した。コナジラミ類は、トマト、メロン、ナスなど施設栽培される野菜類に甚大な被害を及ぼしており、特にトマト黄化葉巻病を媒介するタバココナジラミは、近年発生規模が拡大し、全国的に深刻な問題となっている。
ゴッツAの有効成分は、日本国内の土壌から分離された昆虫病原性糸状菌の一種であるペキロマイセス・テヌイペスの胞子。菌が害虫の体内に侵入・増殖することで、その害虫を防除する。この作用は従来の化学農薬とは全く異なるため、化学農薬に対して抵抗性があり、防除が困難となったコナジラミ類に有効としている。