住友化学は11月13日、リチウムイオン電池用セパレータ「ペルヴィオ」事業について、2026年3月末を目途に再編すると発表した。
愛媛県新居浜市の大江工場にある製造設備を停止し、大規模な能力と高い生産性を有する韓国子会社のSSLM社(韓国大邱市)に製造および関連機能を集約する。国内では次世代へ向けた革新的材料の研究開発に集中的に取り組む。
ペルヴィオはアラミドの優れた耐熱性と信頼性などの特長を生かしたリチウムイオン電池用セパレータ。住友化学は独自のアラミドコーティング技術に基づき、2006年に大江工場で初めてペルヴィオの量産を開始した。
これまでその品質と安定した供給体制について多くの顧客から高い評価を受けており、2017年には韓国のSSLM社でも生産体制を整えた。薄膜化や耐久性の改良、生産性向上による競争力強化を重ねながら、拡大する需要に応えてきた。
今般の再編により、中長期的に成長が見込まれる電気自動車市場およびリチウムイオン電池材料市場における本事業の競争力強化を図る。住友化学は電池材料分野において革新的な技術開発に取り組み、EVの普及をはじめとするスマートモビリティ社会の推進に貢献していく。



