マツダブースの一画では、さまざまなカスタムが施されたミニバン『ビアンテ』が展示されていた。そのなかでも来場者の注目を集めていたのは、「Columbia Sports MTB Special」と「Rotas RV Special」の2台。
Columbia Sports MTB Specialは、世界ナンバーワンのアウトドアウェアブランド「コロンビア」が手がけたカスタムカー。コロンビアの日本法人「コロンビアスポーツウェアジャパン」のスポーツイベントサポートカーとして活躍している車両だ。
この車両は3列目のシートを取り外し、その代わりにMTBが3台収納できるサイクルキャリアを装備している。このカスタムによって、3名が乗車しつつ、同時に3台の自転車を収納可能。
自転車のキャリアは市販のものがそのまま使える設計で、MTBを積み込むときにはキャリア本体をスライドさせ、簡単に搭載できる。特筆すべきはビアンテを改造する際に、本体には一箇所も穴を開けていないところ。キャリアの取り付けは3列目シートのシートレールをそのまま使用しているため、本体にはまったく傷を入れていない。
また、サイクルキャリアを別のものに変更すれば、サーフボードなど、異なるスポーツギアも登載可能。通常サイズのサーフボードならば、同時に10枚程度は登載できる。
このカスタムの企画・設計を担当した株式会社アルテックス代表取締役三熊敏郎氏によると、「本体に手を加えていないのが肝。なので、簡単な工具だけでいつでも普通のビアンテに戻すことができます。自転車を3台搭載したままキャリアをスライドできるのは、ビアンテの開口部がクラス最高の広さを誇っているから。一度に出し入れできるので便利です。他の車両ではこんなにスムーズに出し入れできませんね」と語る。
実はこの三熊氏、以前MTB選手として全国を転戦していた人物。選手とサポーターというふたつの視線で設計したカスタムカーなので、利便性の高さは言わずもがな。これらのパーツの発売は決まっていないが、オートサロン来場者からの反応は良好のようだった。