三菱自動車が発売した『ギャランフォルティス』の「ラリーアート」は、スタイリングこそ『ランサーエボリューションX』を思わせる過激なデザインをまとっているが、ランエボXよりもはるかに高い日常性を備えている。
インパネはフォルティスの「SPORT」に準じたデザインだが、ラリーアート専用のメーターパネルやスポーツシートが装備され、さらにスポーツマインドが高められている。ただし、そのシート形状はランエボXのようなサイドサポートの張り出したフルバケットタイプではないので、従来のフォルティスと変わらない乗降性が確保されている。
また、ランエボXでは重量バランス最適化のためにバッテリーやウォッシャータンクがトランク部に移設され、トランク容量が大幅に狭くなっていたが、フォルティス ラリーアートはそれらがエンジンルームに置かれているために、従来のフォルティスと同様のトランクスペースがあり、トランクスルー機能も用意されている。
乗り心地に関しても従来のフォルティスSPORTよりはハードに仕上げられているが、ランエボXほどは硬くはなく、市街地でもラクに乗りこなせるセッティングに仕上がっている。
フォルティス ラリアートはランエボ譲りのパワートレインとエクステリアデザインを採用しているが、普段から付き合える使い勝手と乗り味も備えているのだ。