「スバル車には見えない」ルックスはちょっとばかりの不完全燃焼感がともなうものの、走りの質感の高さは従来型を確実に凌ぐ。
とくに、シャシーポテンシャルの向上が著しい。今度は「後席のゲストにもさほどの我慢を強いない乗り心地」を実現させつつ、しっかりと路面を捉えて離さないフットワークは会心の出来栄えだ。
今回も2リッターという“小排気量”にこだわったゆえ、ターボブーストが立ち上がる以前のスターティングトルクは強力とはいえないが、そこを過ぎればパンチ力は十二分。4000rpmから7500rpm付近までが真のパワーゾーンで、そうした範囲内に次々とバトンタッチをして行ける6速MTのギア比設定も秀逸。
今回も“ランエボ”との比較対決は必須ながら、新開発のリアサスペンションが功を奏してサーキットでの安定・安心感はこちらが上! ESC(スバル名“VDC”)の標準採用は、今や当然とはいえ見逃せない部分。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。愛猫家なのに猫アレルギーが発症し、このところ辛い毎日……