ランボルギーニの親会社がわざわざつくった新生スーパーカー。300km/hを超す最高速を始め、動力性能はスーパーカーそのものだが、「爆走」的凶暴さいっさいなし。
サンマルの19インチというサーキットサイズのタイヤを履くくせに、シャシーの快適性はアウディ『A6』より高い。世界一乗り心地のいいスーパーカーである。
6段変速機は、ランボでおなじみの“eギア”に改良を加えたもの。変速マナーはDSGほど洗練されていないが、2ペダルだから、AT限定免許で乗れる。
大型ミドシップとしては、異例に視界がいいのも特筆すべき点だ。低めのダッシュボードのおかげで、前方視界は大きく、広い。ルームミラーごしの後方視界もまずまず。うっかり迷い込んだ狭い道で、捨てて帰りたくなるようなことはない。つまりは、「スーパーカー型超高性能実用車」。しかも、デザインは確実に新しく、お洒落でカッコイイ。
これでルマン・カーのディーゼル・ユニットが載れば完璧。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。