「国際太陽電池展(PV EXPO2008)」が27日、東京ビッグサイトで開幕したが、その会場で黒山のような人だかりになっていたブースがあった。ホンダのブースがそれだ。
ホンダは今回、自慢のCIGS薄膜太陽電池を出展した。これは銅・インジウム・ガリウム・セレン(CIGS)を材料とした化合物半導体でできている。その最大の特長は製造時に消費するエネルギーや排出する二酸化炭素が極端に少ないことだ。なんでも、通常の結晶シリコン太陽電池の約80分の1だという。
この詳しい説明が始まると、人が集まりだし、あっという間にブースの周りは人だらけになってしまった。説明が終わっても、人があまり減る気配がなく、展示されているCIGS薄膜太陽電池を見ながら、説明員に尋ねる光景がしばらく続いた。
ただ、ホンダの太陽電池ビジネスは緒についたばかりで、トップのシャープとは「大人と赤ん坊という状態」(ホンダ関係者)。そのため、新参者らしく、当面は国内の住宅向けに販売を行う方針で、「地道に足元を固めていきたい」(同)とのことだ。