三菱自動車は、東京モーターショー出展車両の一つであるコンセプトカーの『Concept-CX』を先行発表した。
現在、欧州でヒットしているカテゴリーが、いわゆるミディアムクラスより少し小さいSUV。もちろん街乗り前提で、ある程度のプレミアム性をも兼ね備えているのも特徴だ。たとえば日産『デュアリス』などが該当するのだが、そこに対して三菱が送り込んだのが、このConcept-CXとなる。
欧州を意識しているだけに、すでにフランクフルトモーターショーでお披露目は行なっており、その際の反響もかなりよかったとのこと。日本でも評判がよければ市販化もありうるという、三菱渾身の作といっていい。
担当したデザイナーによれば「具体的な位置づけは、アウトランダーとセダンの中間。つまり気軽に乗れることを念頭に置いてはいるのですが、SUVのテイストをどう表現するのかは苦労しました。たとえばSUVらしさを弱くすると、5ドアハッチバックになってしまいますし……」とその落としどころは試行錯誤だったようだ。
そのかいあってか、逆スラントの三菱顔が押しの強さを演出。決して車高自体は高くないのだが、ヒップアップしたスタイルとすることで、SUVらしさをアピールすることに成功している。
インテリアも最近のSUVの文法通り、あくまでもセダンライクで、構えることなく乗ることができる造り。カラーリングもブラック&ホワイトを基調としつつ、ブラウンレザーをセンスよく配置することで、ファッショナブルな仕上がりだ。