三菱『i』(アイ。1月24日発表)はリヤミッドシップエンジンレイアウトを採用しており、フロントボンネットフードが短いので、外観では、正面から衝突した際の衝撃を吸収するクラッシャブルゾーンが少なく見える。
商品開発本部の岩男明信さんは「i はエンジンを後ろに積んでいるために、前部のボンネット下はクラッシャブルゾーンとして最適化することができます。つまり、エンジンがない分メンバーを太くしたり、衝撃吸収に優れた形状にすることができる自由度があるのです。その結果、JNCAPで国内最高基準の5つ星を獲得できるであろう社内実験値をマークしています」
「後ろからの後突については、逆につぶれにくいエンジンがある分、クルマを前に押し出す力が素早く働き、クルマを前に進ませることで衝撃を緩和させることができます。社内基準の55km/hオフセット後面衝突においても、優れた結果を出しています」とコメント。
i はキャビン前の長さがないので一見、衝撃吸収力が弱そうに見えるが、実際にはエンジンがないことで、優れたクラッシャブルゾーンを作り上げることに成功しているようだ。