『ラクティス』は福祉車両のウェルキャブの開発にも力が入っている。ラクティスのチーフエンジニア多田哲哉さんは「ラクティスはウェルキャブもラインで生産することといたしました。ラインで生産することで、コストも約15万円程度下げることができますし、後から架装メーカーで仕上げるよりは、はるかに完成度が高いものができます」
「さらにラクティスでは低床ラゲッジフロアを持っていますので、車椅子での乗り降りも非常に楽です。標準モデルのタイプIでは、車椅子を乗せた状態でも4名の乗車を実現しています。そのうえで、車椅子を乗せていないときには、通常の5名定員を維持しています」
「また、タイプIIでは助手席を前方にタンブルし、車椅子を運転席から手が届く位置に固定できる通学モードも設定しております。小さなお子さんを乗せるときには、このモードが便利だと思います」とコメント。
確かに福祉車両も通常のラインで生産したほうが、完成度は高くなるに違いない。そのうえでコストも下げられれば申し分ない。これだけ優れたウェルキャブがラインで生産できるのも、ラゲッジフロアの低床化が実現できている、ラクティスの基本設計のよさがあってこそだろう。