19日、スバル『インプレッサWRX STI』をベースにSTIがさらにチューニングを施した「S204」が発表された。STIが発売するSシリーズは「プレミアムな独自の価値と所有する歓び」をコンセプトとしたコンプリートカーだ。
その中でも記憶に新しいのが、S204の前身となる、昨年末に販売された「インプレッサS203」。S203は今までのSTI車とは路線を変え、大人の感性を満たす高い質感とプレミアム感が追求されていた。その狙いはズバリ当たり、460万9500円という価格ながら、限定台数の555台を1カ月あまりで売り切ってしまった。
そのS203が今年はS204となって登場する。最も大きな違いはスタイルの進化だ。インプレッサは05年6月にビッグマイナーチェンジを行い、スタイリングを大幅に進化させている。当然、S204はその新型のフロントマスクがベースとなっている。
S204を開発したSTI車体技術部川島喜美雄さんは「S204のテーマは、走りの進化はもちろん、内外装の熟成と洗練といったコンセプトもございます。S204のスタイルは洗練された新型インプレッサをベースとしておりますので、エクステリアも、より熟成されていると思います。また、S204は欧州への輸出も検討していますので、空力的に優れる新型をベースに200km/h以上の速度域でも安定して走れるように、エアロダイナミクスを煮詰めています」とコメント。
他にもS204は新たにパフォーマンスダンパーの採用や、レカロシートの改良、エンジンのトルクアップ、静粛性の向上など様々なパートで進化を遂げているが、やはりポイントは大人の感性を磨き上げたこのエクステリアデザインだろう。S204は限定台数を600台と若干増やし、価格も480万9000円と高くなっているが、今回もすぐに売り切れてしまいそうだ。