★次世代クルマ社会へのステップ
ずいぶん昔のことだが、“となりのクルマが小さく見えます”と、某メーカーが自社製品のエンジン排気量がライバルより100ccほど大きいことをアピールした。当時のクルマは1700mmの車幅規格の中でいかに大きく見せるか格闘していたわけで、今から考えると健気で微笑ましい。
“雀の子そこのけそこのけお馬が通る”、こちらも今では想像しにくいのんびりした情景だ。しかし現代は、狭い道路で歩行者を押しのけるようにクルマが走る。ミニバンやSUVの流行がこの傾向に拍車をかける。懐かしさを通り越し「昔に戻ってくれ!」と叫びたくなる。
安全対応、装備の充実、お客様のご要望、大型化した根拠はそのつどメーカーから説明されてきたが、考え直す時期だ。人々がウォーキングやサイクリングを楽しみたくなる環境を整えることは、自動車メーカーの責務でもあるはず。省エネルギーの視点からもそうした状況は好ましい。
もともと国土の狭い日本だから、自動車のサイズダウンを世界に率先してできるし、世界に向けてのトレンド発信となる。新型ステップワゴンが道標になってくれること、切に願う。
★スグレモノ、勇気と蛇足
★長子の苦労と成長
★次世代クルマ社会へのステップ