新型『アストラ』では快適性と高いアクティブセーフティを両立させたIDSと呼ぶシャシーシステムが特筆される。これは単なる電子制御サスペンションではなく、エンジンやAT、ステアリングなどとの総合制御をするもので、ESPプラスやABS、CDCなどが含まれる。とくに走行状態に応じてダンパーを連続可変でコントロールするCDCは、このクラスの競合車にはないアストラならではのものだ。
実際に走らせた印象でも、モードを変えるとメリハリの効いた走りが可能なので、このシステムのメリットは大きいと思う。
1.8リッターのECOTECエンジンはこのクラスの平均的な動力性能で、市街地から高速クルージングまでフレキシブルな実力を発揮する。普通のユーザーにはこれでじゅうぶんといった感じだ。これに対して2.0ターボスポーツは、200ps(147kw)のパワーを発生することもあって、6速MTとの組み合わせによって豪快な加速フィールが楽しめる。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。