スーパーハンドリングAWDは、すごいメカだなぁと思う。
でもね、一般ドライバーがコイツの真価を発揮させる瞬間ってあるんだろうか。ほとんどないよね。左右トルク配分インジケーターに差が出るのを見ることって、雪道にでも行かない限りまずないだろうなあ。ランエボがサーキット攻めないとまるで真価発揮できないのと同じで。で、このハイテクを除くと、レジェンドの存在意義ってあんまり感じられないんだよ。
エクステリアは超人畜無害、インテリアも特筆することまるでナシ。
300psのエンジンは、さすがに回したときのフィーリングはステキだけど、高回転高出力タイプだから低速トルクが薄めで、ウエイトもかなりあるから加速自体はそれほどでもない。足まわりはBMW風。
自己主張してるのはハイテクだけ。もうちょっとさ、止まっててもノンビリ流してても「さすが!」とか「やるねぇ‥‥」って唸れる、体感しやすい高性能を目指すべきじゃないだろうか。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
MJブロンディ|大乗フェラーリ教祖
1962年東京生まれ。慶大卒。編集者を経てフリーライター。愛と幻想と市場経済を核とした自動車読み物のほか、高速道路問題に超絶真摯に取り組む。『聖典版 そのフェラーリください!』等著書多数。