ボルボブースでは『FH12』トラクタヘッドの実車展示が行われていたが、その隣にはFH12のキャビン部のみが怪しげなアームに接続された状態で展示されている。これが今回のブースの目玉となる「ロールオーバーシミュレーター」だ。
これは空気圧によってキャビン部を横に60度まで倒し、横倒事故時のキャビンを疑似体験させるというもの。
「シートベルトで拘束されていれば負傷の度合いも低減でき、そして体がしっかりと拘束されていることを実感できる」ということを手軽に体験できるという装置なのだが、外から見ていると「なんか面白そうだなあ」と思い、記者もチャレンジ。
シートベルトをしっかりと締めたことを係員が確認するとロールスタート。左側に車体が徐々に傾いていく。
傾き始めた段階でベルトはロックされるが、体重が掛かった状態でもあまり痛みを感じさせないようになっている。これが様々な事故を研究したボルボテクノロジーのひとつだという。
外から見ていると「もっと倒れれば面白いのに」などと無責任に思っていたが、車内で体験する傾斜角60度の世界はかなりのもの。だって左側のドアがほとんど真下に見えているし…。
「実際の事故でこうならないようにしましょうね」と、シミュレーターから降りたときに係員が笑顔で話しかけてくるのだが、たしかにそうならないように願う。