【D視点】BMW 1シリーズ…壷に絵をつける職人

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★BMWデザインの軌跡を読む

「アスレチックデザイン」と呼ばれる新世代デザインが採り入れられたのは新型『7シリーズ』からだ。BMWのモデルの軌跡からデザインの考え方を読んでみよう。

7シリーズは前後にデザインの特徴がある。まずは『3シリーズ』をベースにアールデコ調に角張らせた押し出しの強いヘッドランプだ。『2000CS』の伝統再現か?

もう一方は、リアトランクをボディの上に重ねたデザインであり、これは昔の高級車に見られるモチーフを現代風にアレンジしたもので、新しい高級感を模索しているのがわかる。

次なるZ4の特徴はボディサイドにある。曲率変化の大きいキャラクターラインと、このラインを創生するためのスプーンで削いだようなインカーブの面構成。この凹凸の激しいフォルムは彫刻のようで、スポーティイメージを上手く表現している。

また、ボディサイドの斜めの鋭い線は唐突にも見えるが、フロントピラーのカーブと関連させるなど、カロッエリアの伝統的なテクニックの勉強も怠りない。

以降『5シリーズ』、そして最新1シリーズには新しい工夫こそないが、BMWのデザインの考え方を読み取るには都合が良い。

1シリーズがZ4に近いボディサイド造形を有しているのは、スポーティな表現が狙いであることがわかる。またヘッドランプは他のシリーズとはデザインティストを変えているが、1シリーズの個性を示すためであろう。

金太郎飴のようなコーポレートアイデンティティを優先した戦略を避け、それぞれの車種の個性を大切にしたブランドアイデンティティの確立にポイントを絞っているのだ。

モデル毎に楽しめるBMWの、ややクラシックだが見ごたえのあるデザインの秘密を垣間見たとき、それが芸術家や職人がアイデアを一途に追及する姿に重なるのが嬉しい。

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《松井孝晏》

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