驚いたのがデザイン。見れば一目瞭然“ミニ・マクラーレンSLR”。単純に『SL』をコンパクトにしたイメージじゃない。さらに上のSLRをモチーフにした雰囲気なのだ。とくにそれを感じるのはフロントマスクとオシリのボリューム感。やっぱカッコいいわ〜。
いっぽう、乗り込むと“ミニSL”って感じ。割とメタリック素材が多用してあって、モダンかつスポーティなコクピット。昔のSLのようなビジネスライクさはほぼ皆無。
まず乗ったのは3.5リッターのほうだが、これでじゅうぶんにパワフル。別に前の『SLK』の2リッター・スーパーチャージャーが遅かったとはいわないが、滑らかさが段違い。下から滑らかで、なおかつメルセデスらしくトルク感が強い。
ハンドリングは正直、ちょっと拍子抜けした。走ったのがサーキットってこともあるのだが、やたら操舵力が軽い。もちろん、メルセデスらしくステアリングフィールはしっかりとあるが、あまり硬派な感じはしない。
乗り心地は正直、わからない。十中八九、いいのはわかっているが、サーキットだけに路面が滑らか過ぎるのだ。気になる上下動はナシ。
それよりうれしいのがブレーキ。さすがにフロント4ポッド、リア2ポッドキャリパーだけあってよく効く。まあ、雨だったがゆえ、晴れの日の耐久性まではわからないが。
そしてクライマックスは『55 AMG』だ。コイツはまさに“ミニSL55 AMG”、まさに車内に野獣を飼ってるよう。エンジン音は“ガオオーン!”と野獣が叫ぶよう。加速はやたら滑らかだが、異様にトルクが分厚い。ステアリングは若干ゴツゴツとキックバックを感じる。正直、ノーマルでもこれくらいでいいような気はしました。
そしてオープンはもちろん快適。ってなわけでこれが欲しくない人はいないでしょう。ノーマル:672万円、AMG:959万7000円(税込み)っておカネがなんとかなればね。