トヨタ『パッソ』/ダイハツ『ブーン』の開発における、両社の役割分担について、トヨタ自動車第2トヨタセンター チーフエンジニアの多田哲哉氏は「最初の企画はトヨタで、設計・実験・製造はダイハツ」という今回の役割分担について明らかにした。
特に、トヨタ『ヴィッツ』よりも短い3595mmという全長でありながら、ヴィッツよりも大きな3.27立法メートルの室内空間を獲得したことについては、コンパクトカーを得意とするダイハツとのコラボレーションによるものであることを強調した。
これを実現した理由のひとつが、エンジンとラジエーターの配置にあるという。通常、エンジンとラジエーターは前後に配置されるが、エンジンが小型である点を活かして両者を左右に配置した。
このため、ショートノーズ化がされ、室内スペースを拡大することに成功したのだという。もちろん、このショートノーズのボンネットは整備性も充分に確保したものとなっている。
なお開発を分業することについては、従来からトヨタとトヨタ車体など、グループ会社間で共同開発することは通常のことで、今回もダイハツと共同開発を行なったことは別段、めずらしい取り組みではないとのことだ。