今回のショーで目立ったのは、LED方式のヘッドライトを装着したコンセプトカーの存在だ。ヘッドライトはクルマの「眼」として描かれることも多く、フロントデザインの根幹を支配している部品だが、LEDを採用したことでデザインの自由度が上がったようにも思える。
小糸製作所・システム商品企画室の堀宇司さんは「欧州でレギュレーションが決まると言われる2006年以降、白色の高輝度LEDが普及することは間違いない」とする。現在のHIDに代わって、その座をLEDが占めることになるようだ。
現時点でのネックは「HID同等の光量を確保するには、まだ多くの電流を必要とすること」だが、LED技術は日進月歩の状態にあり、しかも世界中のデバイスメーカーが開発に力を注いでいるため、これについては楽観視しているという。現在出回っている高輝度LEDについても、数年前のものと比較した場合にはかなり明るくなっているらしい。
ちなみにコンセプトカーに装着されたLEDは「あくまでも装飾用」と堀さんは言う。小糸やスタンレー、市光などのブースに展示されているLEDヘッドランブは眩しすぎて直視できないが、コンセプトカーに装着されているそれは眩しくない。自動車部品としてのLEDと、装飾用LEDの差は光量にも現れているそうだ。