気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2003年10月6日付
●藤井総裁を更迭石原国交相「疑念払拭できず」道路公団財務諸表聴取後決断、後任に吉野ホンダ相談役らの名(読売・8面)
●往年の名車が原宿に集合、「ラ・フェスタ・ミッレ・ミリア2003」(朝日・37面)
●自治体コミュニティバス、新たな住民の足(毎日・26面)
●愛知博、中村利雄副事務総長が事務総長に昇格(産経・4面)
●自動車メーカー、排ガス規制で求人急増(日経・13面)
ひとくちコメント
幻の財務諸表や民営化を巡って混乱が続いていた日本道路公団の藤井治芳総裁の更迭がついに決まった。石原伸晃国土交通相が5時間に及ぶ聴取を行った結果「疑惑を払拭する説明ではなかった」として、小泉首相に報告、了承を得たという。きょうの朝日を除く全紙が1面トップなどで、大きく取り上げている。
記者団の前に現れた藤井総裁は、これまでの仏頂面とは打って変わり笑顔。「私は何も悪いことはしていません」と最後まで自らの正当性を主張したのが印象的だった。
今後の焦点は総裁の後任人事。当面、村瀬興一副総裁を職務代行とするが、石原国交相は「改革意欲に富んだ人」を充てる意向で、民間からの起用を軸に調整中という。
興味深いのは「候補には、ホンダ前社長(現相談役)の吉野浩行らの名前が挙がっている」という読売の観測記事である。吉野氏はこの6月に福井威夫社長と交代、日本経団連の副会長職は続けているが、“隠居暮らし”を楽しんでいる。財界活動も不得手であることから可能性は如何なものか……。