M. シューマッハがフェラーリに移籍したあたりから、ドイツを本拠に置くグローバル企業が続々とF1に参入している。メルセデスやBMWはもちろんのこと、VWグループは毎年噂が絶えないし、アリアンツ(保険会社)、ドイツポスト(郵便宅配事業)、TD1(電話事業)、ビルシュタイン(サスペンション)などがすでにF1市場に参入済みだ。
さらにドイツ国内のF1放映権を持つRTLは年間数十億レベルの放映権料を支払っているが、その巨額な放映権料を支払っても、TV広告を希望する企業は後を絶たない状態で、RTLはF1の放映権料をはるかに超える収入を獲得している。
そして今年、ドイツのF1バブルが一気に過熱、過去最高の盛り上がりを見せている。この主役はヨーロッパGPでも見せたシューマッハ兄弟のトップ争いにあることは間違いない。
しかし、彼ら以外にもハインツハラルド・フレンツェンとニック・ハイドフェルドの存在が、ドイツ国民のF1バブルが最高潮に達した大きな理由だ。なぜなら、今年F1参戦している4人のドイツ人ドライバーは全員才能とマシンに恵まれていて、この4人のうち3人で表彰台を独占するGPがあっても不思議はない。つまり、シューマッハ兄弟対決をサポートするようにして、フレンツェンとハイドフェルドという役者がそろったことで、ドイツF1バブルは一気に膨らんだと言える。
> つづく