ターゲットを身長165cmの女性に絞ったせいで、身長174cm体重80kg超のボクが乗るとシートが合わない。
『アブソルート』はスポーティさが売り。が、ストリームのそれは残念ながらぼくの期待値には届かなかった。
走りの熟成は、とくに進んでいる。さすがに7人も乗ると鈍重だけど、4名乗車だったら、けっこう活発に走る。少なくとも、コーナーでグラグラして辟易するようなことはない。
今や軽は「我慢グルマ」ではなくなった。ライフのインテリアもカジュアルなセンスが光り、使い勝手はよい。
今までの軽自動車では当たり前だった「無用な背高フォルム」と決別。その点を通じて、新型ライフは現在の軽自動車枠の中で将来を見据え、開発された姿勢が感じられるのだ。
エクステリアは「?」だが、走りは確実に進化。以前のモデルで感じられた粗さが抑えられ「洗練」の言葉がふさわしい。
日本車のマイナーチェンジは、開発時とは別の担当者が、見た目の印象だけを変え、不満・苦情対策に終始し、結局「いじりこわす」ケースが多い。このストリームも、そういう典型的なパターンに陥ってしまった。
軽専業メーカーの同ジャンル商品に比べると、顧客層は絞れるから、見た目の商品性はわかりやすく仕立ててある。基本骨格も一新。後席の着座姿勢はOK。前席はもう少し高く座りたい。
新開発のエンジンときたら気持ちよい吸気音を響かせ軽々回り(パワー的にはターボをすすめておく)、これまた新開発となるスムースな4速ATでしっとり走ってくれる。
もっとも大きなトピックは「クルマの内容が大幅に向上したにも関わらず、値下げした」という点にあると思う。もちろんウィッシュに対抗するためだ。