三菱自動車は、経営再建のための増資計画を発表した。総額で4500億円、最大で4800億円になる見通しで、増資で財務体質の改善を図る。
ボルボの親会社であるフォードでは現在、ボルボ製のクロスオーバーSUVをフォードのシカゴ工場で生産するかどうかが協議されている、という。
三菱自動車は、経営再建プランの事業再生計画を発表、主力工場の一つ、岡崎工場での車体生産を2006年度までに終了、豪州工場の生産体制縮小が盛り込まれた。
三菱自動車の事業再生計画は、2006年度までに間接人員を30%削減するとともに、本社機能をエンジン工場である京都工場に移管することを決めた。
三菱自動車の2004年3月期連結決算は、最終赤字が2154億円の大幅赤字になった。米国、日本の課税所得のマイナスが見込まれるため、繰り延べ税金資産の大部分を取り崩すため、赤字幅が拡大した。
米国株安を嫌気し、全体相場は3日ぶりに反落。自動車株も全面安となった。
三菱ふそうトラック・バスの新たな欠陥公表は、三菱グループらの協力で再建策をまとめている三菱自動車工業の行方にも影響を与えそうだ。
今回の新たな欠陥公表は、(1)対策費用の負担や事故で死亡した被害者への賠償、(2)ブランドイメージによる販売減少---の2点で、業績にも影響を与えることが予想される。
今回の欠陥は、4件すべてで「自発的な報告が先週あり、緊急調査して見つかった」という。ポート社長は「現経営陣のもとで強化されつつある、風通しの良い社風ができつつあることを示している」、「旧経営陣が去って、情報提供がしやすくなったのでないか」と、“改革ぶり”を強調してみせた。
ポート社長は「これで過去の品質に関わる欠陥はずべてか?」という質問に対し、「継続的に調査を実施しており、今後の調査しだいでは、さらに(新たな欠陥が)出てくる可能性がある」と説明した。