2014年年度と同・暦年に続き、2015年上半期SUV新車登録販売台数第1位となった『ヴェゼル』。首都圏近郊での「よくすれ違うなぁ」の印象は、あながち気のせいではなかったようだ。
ベースの『A1』の軽やかな走りもなかなかのもの。けれど『S1』は、派生車というよりも、スペックも走りもまったく違う“格別の俊足スポーツカー”に仕上げられている。
『Q3』のクワトロモデルは2リットルターボを搭載し、チューンの違いで180psモデルと200psモデルがある。試乗車は前者で、これにオプションの「Sラインパッケージ」を装着、内装、外観、足回りが、標準車と異なるスペックになっていた。
思えば最初の『X5』には「BMWがSUV? 本当に!?」と驚いたもの。けれどBMWからMPVが登場しても平然と受け止められたのは、そういう時代だからか? 着々とバリエーション拡充も推進しており、一過性では終わらせないつもり、のようだ。
実際のボディサイズはひと回り大きい。けれどE30の頃の『3シリーズ』の、あのコンパクトでシャンとしたスポーティな走りの味を連想させれくれるのが、FR系の今の『2シリーズ』だ。
軽快、パワフル、なめらかな乗り味。まるで洗練されたセダンのような持ち味を、そのままMPVに詰め込んだ…そんな仕上がりぶりにホロリとさせられた。
焼いてもらったピザの箱は膝の上、食料品の入ったエコバッグは足元の隙間にどうにか詰め込んで…。そんな過酷な状態でもスーパーからの帰り道に助手席に座ってもいいという、理解のある家族がいるなら、『S660』の実用性は決して0%ではない。
奇抜にも映った従来型の顔つきが、フェイスリフトで一気に落ち着きを見せた。『5シリーズ』あたりを連想させるのは、車格アップを意味するのだろうか?
42年の歴史をもつ『パサート』。日本でも初代(2代目は『サンタナ』)から親しまれているVWのトップモデルだが、最新モジュラーコンセプト「MQB」で構造からパワートレーンまで一新、8世代目に生まれ変わった。
329万円からの価格設定の新型『パサート』は、よくよく考えてみれば、日本市場のVW車ラインアップ中、貴重な4ドアノッチバックセダンだ。『CC』はやや気取りすぎだった…と感じていたユーザーがもしもいたら、安心してお勧めできる新型、でもある。