中古で手に入れたプジョー『206CC』の純正スピーカーが経年劣化で破損していたことがきっかけで、千葉県のサウンドエボリューション・ログオンでシステムアップを始めたYAMAさん。スピーカー、サブウーファーに加えて、調整機能とCarPlayが利用できるカーナビを導入することにした。
◆充実の調整機能を備えたカーナビで
スピーカー群のコントロールを充実させる
純正スピーカーの経年劣化からオーディオのリフレッシュを考えたYAMAさんは、ログオンでスピーカー交換の相談を始めてサブウーファーの追加もプランに加えたところまでは前編で紹介したとおり。さらに購入時に取り付けられていたヘッドユニットがMDメディアだったこともあり、最新のモデルへと換装することを計画する。
「1DINユニットでCarPlayが使えるユニットを探したんですが、なかなか条件に合う1DINサイズのナビやヘッドユニットは見つからなかったんです。ようやく見つけ出したのがアルパインのビッグXでした」
ビッグXの7インチモデルに本体サイズが1DINのモデルがあることを見つけ出したYAMAさん。音源はスマホを使ってBluetooth(ブルートゥース)で無線接続する使い勝手重視のスタイルを採用することにした。
「オーディオシステムはなるべくシンプルにしたかったので、Bluetooth接続を選びました」
一方でスピーカーのコントロールには強いこだわりを見せる。
「フロントスピーカーは付属のパッシブネットワークを使った上で、ビッグXの機能であるタイムコレクションを調整しています。また、サブウーファーもビッグXの調整機能を駆使してサウンドをコントロールしてもらいました」
このあたりは、かつて高音質なオーディオシステムを経験したことがあるオーナーならではで音調整も抜かりなく完成させている。
◆システムの取り付けが完成して初試聴で感じた
柔らかい音&低音の締まり&レスポンスの良さ
こうしてフロント2ウェイ+サブウーファーとヘッドユニット(ビッグX)を取り付け、調整を施した状態で試聴することになった。
「最初に聴いたときの印象は、コスパを考えると十分満足なサウンドに仕上がっていました。特に女性ボーカルやジャズをよく聴くのですが、柔らかい音がするのが好みです。しかも低音の締まりも十分感じられ、音の厚みも良好です。また低音のレスポンスの良さも気に入っている点です。フロント2ウェイとサブウーファーの切れ目のないつながりの良さも良いところですね」
取材時点ではスピーカーのエージング中で、聴くたびに音が良くなっていく印象だという。
「まだまだスピーカーのポテンシャルを見極めていないのですが、エージングが進めばもっと良い音になっていくと感じています」
さらに次なるシステムアップもすでに計画中だという。
「スピーカーとサブウーファーで高音質化をリアルに体験したので、次はDSPを導入してみたいと思っています。実は最初の取り付け時点でDSPを取り付けるための電源配線もあらかじめ確保してあるので、いつでもシステムアップできる体制になっているんです」
◆好きな60年代・70年代の古い音源を中心に聴く
オープン走行時の高音質もお気に入りポイント
スピーカーのリフレッシュから始まったプジョー206CCのオーディオ・システムアップ。高音質化するとドライブも楽しくなり出かける頻度もますます高くなっている。
「プライベートで出かけるときにはオープンで走行することも多いです。高速道路やワインディングを早朝に走るのも好きで時間があれば出かけています。もちろんどんなときでも音楽は必須で、良い音でドライブミュージックを楽しんでいます」
オーナーが現在お気に入りなのは70年代のシティポップ。当時の音源も音楽ストリーミングサービスでラインナップされているので、気分に合わせて選曲できるのも楽しいとか。
「古い音源を探していろいろ聴いています。オープンにしていてもオーディオはしっかり聴こえます。サブウーファーも効果的でオープンで走っても音の厚みがキープされるのも気に入っています」
クルマ好きのYAMAさんが探し求めたコンパクトオープンに高音質化を施して、ますますお気に入りの愛車に仕立て上げた。ドライブの楽しさをプラスするオーディオの魅力を存分に感じるシステムアップとなったようだ。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。